足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは、足の裏にあり、かかとと足の指の付け根をつなぐ組織(足底腱膜)が炎症をおこし、痛みなどの症状が出ます。
人間が立っている時、足の裏はピッタリと地面にくっついているわけではありません。足の裏はアーチ状にカーブを描いていて、ちょうどお椀を伏せたような形で地面と接しています。
そして、走る時やジャンプする時は、地面に着地する瞬間、足の裏のアーチが一時的に広がって、身体に伝わる衝撃を和らげています。
この足の裏の仕組みに何らかの異常がおこって、痛みなどを感じる病気が足底腱膜炎です。
スポーツや立ち仕事などで足の裏に負担をかけがちな人に多くみられます。
症状
主な症状としては、
・朝起きて最初の一歩が痛い、歩くと、かかとの周辺が痛む
・足の裏を指で押すと痛む
・足の裏に違和感(突っ張った感じなど)がある
などが挙げられます。
安静にしている状態から動き出した直後は症状が出やすいため、「朝起きて最初の一歩が痛い」といった症状を感じることが多いようです。
症状は一時的な場合もあれば、悪化すると、一日中続く場合もあります。
また、症状が出るのは片足の場合と両足の場合、どちらもみられます。ただし、片足の場合であっても、症状の出ている足をかばいながら生活した結果、もう一方の足も痛めてしまう方もいます。
原因
足の裏への過度な負担
激しいスポーツや長時間の立ち仕事をしていると、足の裏が伸び縮みすることが多くなり、その結果、足の裏に溜まった疲れなどの軽微な損傷が症状を引きおこします。
運動不足
逆に、普段身体を動かす習慣のない人が急に走ったり、長距離を歩いたりすると、足の裏が慣れない衝撃にさらされ、症状が出ることがあります。
扁平足
生まれつき足の裏のアーチが浅い(扁平足)の人は、足の裏に受けた衝撃が吸収されにくいため、足底腱膜炎になりやすい傾向があります。
加齢
年齢が高くなるにつれて、足の裏の組織が硬く動きにくくなっていくため、足底腱膜炎のリスクは高くなります。
その他の原因
・アキレス腱が硬い
・歩き方が悪い
・靴の履き方が悪い
・靴が足に合っていない
といったことも原因になる場合があります。
陸上など長距離を走り足に負荷のかかるスポーツはリスクは高いですが、靴があっていないことや、靴の履き方が悪くて足底腱膜炎になってしまうことが多いです。また40代以降に多く加齢による組織の変性が関与していると思われます。
ふくらはぎ、足の足底部のストレッチが有効になりますが、炎症が強い時期はストレッチにより痛みが強くなってしまうことがあるので注意が必要になります。
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