仕事時間の大部分を座ったままという人が多いと思いますが、ものすごく健康に悪いので注意してください。
WHOは、「座って動かない生活は肥満、糖尿病、高血圧、がんなどの病気を誘発し、世界で年間200万人の死因になっている」と発表しました。
世界20か国の平均座位時間を調べたところ、世界平均の5時間に対して、日本は7時間と世界最長。
1日に座っている時間が4時間未満の人と比べ、8~11時間の人は、死亡リスクが15%増。11時間以上の人は40%も死亡リスクが高まりました。テレビをじっと座って見続けると、1時間ごとに平均寿命が22分短くなると推定されます。
座っている時間が長い人ほど、内側側頭葉が薄くなり、認知力が低下し、アルツハイマー病など認知リスクが高まります。
30分座り続けると、血液速度は70%も低下します。いわゆる血液「ドロドロ」状態となり、血管が詰まりやすくなり、高血圧や、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞のリスクが高まります。
また、糖尿病のリスクは2.5倍に、がんのリスクは21%も高まります。このように「座りすぎ」は、ほとんどの生活習慣病のリスクと死亡率を大きく高めます。
これらの「座りすぎ」による健康の悪影響は定期的な運動によっても相殺できないといいます。つまりせっかく週150分以上運動したとしても、「座りすぎ」の人は、生活習慣のリスクが高いまま。普段の運動効果のメリットが得られないので、とてもやっかいです。
WHOの運動ガイドラインでも「軽い運動を行い、長時間座り続けるのを避ける」と明記されており、「長時間座り続けない」というのは、健康のために必須の習慣となります。
1時間ごとに2分の運動を行った場合、常に座り続けた人と比べて死亡率が33%も減少することがわかっています。
15分以上座り続けると、認知機能と集中力が低下し、作業効率が落ちると言われています。座り続けることは、仕事のパフォーマンスを下げます。
1時間に最低でも2分は立ち上がり、「歩く」などの軽い運動をする。可能であれば、15分に1回は立つことで、仕事のパフォーマンス低下を防ぐことができます。