①睡眠不足で、食欲が異常に亢進
睡眠不足になると、食欲を増進させるホルモンのグレリンが増え、食欲を抑制するホルモンのレプリンが減ります。このホルモンの変化は、「食欲が25%アップ」に匹敵します。
アメリカ・ペンシルバニア大学の研究では、8時間睡眠をとったグループと徹夜をしたグループを比較したところ、徹夜したグループのほうが高カロリー、高脂肪の食べ物を選び、1日当たりの摂取カロリーが高い傾向がありました。
睡眠不足になると、食欲が爆発的に増えて、「甘いものが食べたい!」「ラーメンが食べたい!」といった、糖質、脂質に対する欲求が強まるのです。
②睡眠不足では、食欲を我慢することが困難
カリフォルニア大学バークレー校での脳画像を使った研究によると、睡眠不足の脳では「合理的な意思決定を司る部分」の活動は低下し、その反面、「食べたい!という衝動に関連する部分」(偏桃体)の活動は活発になっていました。
つまり、睡眠不足になると「食べたい!」という衝動は強まり、「我慢しよう」というコントロールは弱まるのです。
③睡眠不足で1日385キロカロリー摂取カロリーが増える
ロンドン大学の研究によると、「睡眠と食欲」に関する11の研究(約500人分のデータ)を分析したところ、睡眠時間が6時間以下の人は、「1日およそ385キロカロリー、摂取カロリーが余計に増える」という事実が明らかになりました。
385キロカロリーを運動で消費するには、ジョギングで約30分か、ウォーキングで1時間歩かないといけない。それだけのダイエット効果が、睡眠を7時間しっかりとるだけで得られるのです。