皆さん一度は足首の捻挫を経験したことがあるのではないでしょうか?
足首の捻挫と言っても症状が軽い捻挫から重い捻挫もあります。
意外と知られていない捻挫の知識と考え方について説明します。
軽い捻挫は症状がわかりやすく、患部の腫れはほぼなく、歩くときに痛みはあるものの、跛行するほどの症状はありません。
市販のサポーターがあれば装着し、患部に湿布をはり2週間の安静で大体症状は落ち着きます。
問題は症状の重い捻挫です。
症状の重い捻挫は、明らかに腫れているとわかるくらい患部が腫れます。足首の外くるぶしが腫れることが多いです。足首を捻って2,3日後に紫色の出血班が出たときは重い捻挫だと思ってください。
出血班自体は途中で黄色になり、なくなります。
歩行時も荷重をかけると強い痛みが出るので、跛行がでます。
こういった重い捻挫をしてしまったとき気を付けたいことは、腫れが強い期間は入浴を避けること、アルコールを控えることです。
入浴すると血行が良くなりすぎて、患部の腫れが強くなり、痛みが強くなることがあります。アルコールは炎症が強くなりますから控えましょう。
受傷してから最初の1週間は松葉杖があれば、使用し、患部をつかないようにするといいです。
重い捻挫をしてしまった時に治療する上で大切なことがあります。
1つ目は患部の炎症、痛みを抑えること。
重い捻挫の場合痛みは2週間~3週間で大体落ち着きます。
2つ目は損傷した足首の靭帯の修復には時間がかかるということです。
足首の靭帯の修復には初期修復には3週間かかると言われています。
初期修復の靭帯の状態はまだ弱くくっついたばかりの赤ちゃんのような靭帯です。
まだくっついたばかりで弱く不安定なのでこの時期に再び捻挫してしまうことがよくあります。
靭帯がある程度の強度になるには3ヶ月間必要と言われています。
痛みが治まったからと、靭帯の修復を待たずにスポーツを再開してしまうと、靭帯が本来の長さより長く修復されてしまうことがあります。
足首の靭帯は足首が内側に捻らないようにする役目があります。靭帯が本来の長さより長く修復されるということは、簡単に言うと足首が内側に捻らないようにする役割が無くなってしまうということです。
この状態が「捻挫は癖になる」といわれる原因です。
本当は癖になっているのではなく、内側に捻りやすくなっているので何度も捻挫してしまうというのが答えです。
軽い捻挫をした場合は必要ありませんが、重い捻挫をしてしまった時は、足首の靭帯の修復を考えて、スポーツ復帰は1ヶ月半はみた方がいいと思います。
3週間の初期修復が終われば、軽いランニングから始め、1ヶ月と1週目には練習を6割くらいで復帰して、1ヶ月半で完全復帰がいいと思います。
足首の靭帯の問題は、捻挫しやすくなることばかりではなく、将来足の変形、足首の痛み、膝痛、腰痛、股関節痛の原因になります。
軽視せずにしっかりと治療するようにしましょう。
東苗穂だけでなく東雁来や伏古からもたくさんの方にご来院いただいています
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院長 佐藤